特急列車として活躍 去年引退の車両がカンボジアへ

JR北海道の特急列車として活躍し、去年、引退した車両が、カンボジアに輸出されることになり、15日、函館港で船への積み込み作業が行われました。

カンボジアに輸出されるのは、旧国鉄時代に開発された「キハ183系」と呼ばれるディーゼル車両で、JR北海道の特急列車「北斗」などで長年活躍したあと、老朽化などを理由に去年春に引退していました。
この「キハ183系」の11両がカンボジアに輸出されることになり、15日は函館港で、大型のクレーンを使い貨物船に積み込む作業が行われました。
関係者によりますと、カンボジアで日本の中古車両が旅客鉄道に活用されるのは初めてで、首都・プノンペンから隣国タイとの国境まで観光列車として運行される計画だということです。
輸出などを担当する商社のソゥウィントン執行役員は「日本の中古車両は品質の高さや安全性、快適性が東南アジアに伝わっていて、カンボジアでもぜひ走らせたいという話があった。安全に運行し、現地の人に喜んでもらえるよう車両の使い方などを引き続きサポートしていきたい」と話していました。
車両を積んだ船は早ければ15日夜、函館港を出発し、今月下旬にもカンボジアに到着する予定だということです。