別海町の中学生がチカの受精卵づくり 約1か月後ふ化して海へ

道東の別海町で地元の中学生が漁協の職員らとワカサギの仲間「チカ」の受精卵づくりに取り組みました。

この取り組みは地域の資源を守ろうと、別海町の野付中学校と地元の漁協がチカの産卵期を迎えるこの時期に行っているもので、半世紀以上続けられています。
15日朝、尾岱沼漁港にある漁協の施設に中学校の全校生徒や漁協の職員あわせて100人ほどが集まり、水揚げされたばかりの3.5トンのチカを囲んで作業を行いました。
生徒たちはチカを手に取って腹の膨らみや柔らかさでメスかどうかを確認し、腹を押さえてホタテの貝殻の上に卵をしぼり出しました。
卵はオスの精子と一緒に集められ、1時間あまりの作業でおよそ1億4000万個の受精卵ができました。
初めて参加した1年生の男子生徒は「メスを見分けるのが難しかった」と話していました。
また別の男子生徒は「こうして地域の皆さんとつながれるのはいいことなので、2年生、3年生になっても頑張りたい」と話していました。
漁協では2億個の受精卵をつくる計画で、海中の網に吸着させておけば、およそ1か月後にはふ化して海へと泳ぎ出すということです。