札幌 円山公園 ことしも“花見ジンギスカン”禁止に なぜ?

ことしの「サクラ事情」について。
最新の開花予想では札幌市で今月23日と見込まれるなど、道内各地で大型連休中にかけてサクラが楽しめそうです。札幌市の円山公園では、花見をしながらのジンギスカンが春の風物詩でしたが、コロナ禍で4年前から禁じられていました。新型コロナの制限がなくなったことしもこの対応が続けられることになりました。いったい、なぜなのでしょうか。

【ことしも“火気禁止”】
雪どけが進んだ札幌市の円山公園。
道内有数のサクラの名所で、例年、大勢の花見客が訪れます。
サクラの季節、円山公園では火を使っての宴会が認められていました。
特に、花見をしながらのジンギスカンは春の風物詩にもなっていました。
長年、円山公園で繰り返し見られてきた光景ですが、一変したのは4年前、新型コロナウイルスの感染対策として宴会そのものが禁止されました。
去年は、感染状況などを踏まえ、宴会は再び認められましたが、過度な混雑を避ける目的でジンギスカンなど火の使用は禁じられたままでした。
新型コロナの制限がなくなったことし、札幌市は宴会は認めた上で火の使用を認めない去年と同様の対応を取ることになりました。

【なぜ火気禁止?】
一体、なぜなのか。
その理由のひとつが札幌市が去年の花見期間に公園の利用者に行ったアンケート結果です。
火の使用禁止について、297人のうち、▼「満足」と答えた人は49パーセントで、▼「不満」の30パーセントを上回りました。
「満足」と答えた147人のうち、17人が「ジンギスカンなどの煙や臭いがない」を理由にあげました。
市民からは次のような声が。
「ジンギスカンの臭いがすごい。窓あけたら入ってくるので、火気禁止に賛成です」。
「ちょっと残念です。火を使って外で食べたり飲んだり、楽しいじゃないですか」。
札幌市の担当者は、「火の使用については来年以降も中止にしたいと考えている」とした上で、「いままでの伝統というか楽しみにしている人の声も十分聞いていたので、続けられるなら続けたいと思っていたが、やはり環境が変わったというか時代が変わってきたとこともあり、こういった決断をさせていただいた。臭いのない円山公園で、サクラを思う存分楽しんでもらえれば」と話しています。

【最新の開花予想は】
まもなく迎えるサクラの季節。
日本気象協会は10日、最新の開花予想を発表しました。
道内では▼函館市が今月21日▼札幌市が今月23日、▼旭川市が来月1日、▼釧路市が来月8日などとなっています。
日本気象協会によりますと、今月下旬にかけて気温が全国的に平年より高く推移し、平年よりも3日から8日早く開花する見込みとなっています。