観測地点以外でも気象データ 気象庁「デジタルアメダス」披露

気象庁は、気象衛星などを活用して、現在地や任意の地点の気温や天気などのほぼ正確な情報を確認できる「デジタルアメダス」を開発し、スマートフォンのアプリでのデータの提供が始まったとして、6日、完成の披露会が行われました。

札幌市内で行われた完成の披露会には、道内の自治体の職員や農林水産業の関係者など、およそ380人が参加しました。
これまで、気象庁が気象の予報などに活用している「アメダス」は、観測機器が設置してある地点のデータしか示すことができず、観測機器がない市町村の防災担当者や農林水産業に従事する人からより詳細なデータがほしいという声が上がっていました。
このため、気象庁は、気象衛星の観測データも活用し、スーパーコンピューターで予測することで、観測機器がない地点でも、1キロ四方でほぼ正確な情報を得ることができるように「デジタルアメダス」を開発しました。
「デジタルアメダス」は、翌日にかけて3時間ごとの天気や気温などの予報を確認できるほか、これまでの観測データを確認することができるようになっていて、スマートフォンアプリでも今月1日から無料で公開されています。
気象庁大気海洋部の室井ちあし部長は「出かける場所の気温の経過とか予報を見ることができるので、日常生活のほか、防災や、農業、漁業などの産業振興などで役立ててほしい」と話していました。