北海道新幹線 函館駅乗り入れ 大泉市長“市民と地域の悲願”

北海道新幹線のJR函館駅への乗り入れをめぐり、「フル規格」の新幹線の整備費を160億円台と試算する調査結果がまとまり、函館市の大泉潤市長は29日の記者会見で、「北海道新幹線の函館駅乗り入れは市民と地域の悲願だ」と述べ、今後、議会での議論を踏まえ、JRなどへ説明していく考えを示しました。

現時点で2030年度末を目指し北海道新幹線の札幌延伸に向けた工事が進む中、函館市は去年からコンサルタント業者に委託し、新函館北斗駅から函館駅への乗り入れにかかる整備費などを調査していて、その結果がまとまりました。
それによりますと、レールを1本増やすことで「フル規格」の新幹線の乗り入れが技術的に可能だとしていて、整備費は160億円台と試算され設計から開業まで5年程度と想定しています。
また、函館市を訪れる人が1日あたり最大800人程度増え経済波及効果も年間で最大およそ140億円が見込まれるとしています。
これについて大泉市長は、29日の記者会見で「北海道新幹線の乗り入れは市民と地域の長年の悲願だ。可能性がわずかでもあるならば追求すべきだ」と述べました。
その上で「市議会で開かれた話し合いができるのは大きな前進だ。熱意をもって関係機関に説明をしていく」と述べ、今後、議会での議論を踏まえ、JRなどへ説明していく考えを示しました。