小林製薬の「紅麹」厚労省の自主点検対象 道内の6社も

「小林製薬」の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓などの病気を発症した問題で、道内では同じ紅麹の原料を使った商品を取り扱っている6社が、厚生労働省から製品の自主点検と報告を求められました。

これは、28日、厚生労働省で開かれた医師や薬学などの専門家による調査会で決まったものです。
自主点検の対象となっているのは▼小林製薬が直接紅麹の原料を卸している企業52社と、▼これらの会社などから小林製薬の紅麹原料を入手している企業173社で、厚生労働省のホームページで公表されています。
このうち道内では、▼旭川市の「釜蒸し蔵工房」と、▼札幌市の「ていね・さくら館」、▼函館市の「北食」、▼旭川市の「いとげん伊藤元三郎商店」、▼旭川市の「金丸富貴堂」と▼函館市の「金丸富貴堂函館支店」の6社です。
自主点検の対象となった道内の企業の1社は、「『紅麹』が健康によいと思い商品として取り扱っていたが、突然のことで対応に追われ、詳しいことがわからず戸惑っている」と話しています。
【専門家「落ち着いた対応を」】
北海道大学大学院農学研究院の曾根輝雄教授は、「紅麹そのものは、昔から沖縄の伝統食でもある『豆腐よう』などに用いられ、食用とされてきた。また、その菌が生産する紅麹色素は、含まれる成分の規格が定められた上で、食品添加物として使われてきた。今回の問題によって、紅麹を使った食品すべてに健康被害のリスクがあると考えたり、紅麹と聞いただけでその食品を避けたりせず、落ち着いた対応が必要だ」と話しています。