【滞在記・留萌編】地元は好き?嫌い? Uターン者の物語

地域にディープな人脈をもつローカルフレンズのもとに、ディレクターが1か月滞在する「ローカルフレンズ滞在記」。
3月は道北の留萌市を舞台にお送りしています。
1か月にわたる滞在の初日。
ディレクターが出会ったのは1人のUターン者でした。
地域おこし協力隊で精密な黒板アートを手がける佐伯結さんは留萌の夕日や食べ物など地元への愛情にあふれた絵が印象的ですが、実は「昔は地元が嫌いだった」と語ります。
市内のレコード店に生まれた佐伯さんは大きな舞台で人を喜ばせたいと考え上京。
飲食店や音楽イベントを手がける会社で働きますがコロナ禍を機に「本当に喜ばせたい人って誰なんだろう」と自問自答しUターンを決めました。
同じ頃、Uターンしたのが友人の兄にあたる笠井佳祐さんです。
笠井さんは実家の精米店を継ぐために帰りましたが、札幌で建築士をしていた経験を生かし精米店と設計の仕事を両立しています。
自分の得意なことで町の人を喜ばせる笠井さんは佐伯さんにとって“志を同じくする仲間”に感じられたといいます。
今、佐伯さんは飲食店やイベント運営の経験を生かし留萌市内の飲食店で音楽イベントなどを運営しています。
「自分が本当にやりたかった“顔の見える人を喜ばせる”ことができている」。
そう話す佐伯さんの表情はいきいきとしていました。