ヒグマ 最多の1.2万頭超 道 管理計画見直し前倒し実行へ

道内のヒグマの数は推定で1万2000頭を超え、調査を始めてから最も多くなりました。道は生息数を適正に管理する必要があるとしていまの計画を見直し、地域ごとの駆除の数値目標などを盛り込み前倒しで実行する方針です。

クマによる被害や目撃が相次いでいることを受けて、道は現在の「ヒグマ管理計画」を見直すことにしていて、25日、札幌市で開かれた検討会には野生動物の専門家など7人が参加しました。
この中で道内の最新のヒグマの生息数について報告があり、2022年末時点の推定で1万2175頭と調査の対象としている1990年以降、最も多くなりました。
その上でクマと人との接触を一定程度に抑えるには2000年代初頭の7500頭から1万頭程度が適正な生息数だとして、地域ごとに駆除の数値目標を設定することを確認しました。
また都市圏に出没するクマを減らす必要があるとして、札幌や石狩エリアの生息実態を把握しようと来年度・2024年度からクマの毛を採取する「ヘアトラップ調査」を実施することになりました。
いまの「管理計画」は2027年3月までとなっていますが、道は検討会での議論を踏まえて新しい計画をとりまとめ、前倒しで実行する方針です。