同性婚訴訟“2審判決を不服” 原告側が最高裁に上告

同性どうしの結婚が認められていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性のカップルが国を訴えた裁判で、今月14日、札幌高等裁判所が今の民法などの規定について憲法に違反するものの、国が立法措置を怠ったとまでは認められないとした判決を不服として、原告が25日、最高裁判所に上告しました。

同性どうしの結婚が認められていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性のカップルが国を訴えた裁判で、2審の札幌高等裁判所は、憲法では同性間の婚姻についても異性間と同程度に婚姻の自由を保障しているなどとして、今の民法などの規定は憲法に違反するという踏み込んだ判断を示しました。
一方で、国が立法措置を怠ったとは認めず賠償の訴えを退けたことから、25日、原告側は判決を不服とし、最高裁判所に上告しました。
同様の集団訴訟は全国5か所で起こされていますが、最高裁判所に上告するのは初めてです。
原告カップルのひとりで函館市に住む男性は、「札幌高裁の判決がこれからを切り開くものになったからこそ、最高裁で闘うよりも早く国には動いてもらいたい」と話していました。
札幌市に住む別の原告カップルのひとり、中谷衣里(32)さんは「高裁の判決後も国会で議論が進まない状況にすぐに法整備はできないと感じた。最高裁で違憲判決を得ることに意味がある」と話していました。