センバツ高校野球 別海高校は得点奪えず初戦で敗退

センバツ高校野球 別海高校は得点奪えず初戦で敗退

甲子園球場で行われているセンバツ高校野球で21世紀枠で出場した別海高校が岡山の創志学園高校と対戦し、0対7で敗れました。

別海は選手16人ながら去年秋の北海道大会で、ベストフォーに入って、センバツの21世紀枠で出場校に選ばれ、20日の大会3日目の第1試合で、岡山の創志学園と対戦しました。
先発した別海の堺暖貴投手は、1回から得点圏にランナーを背負いましたが切り抜け、2回にもワンアウト三塁となりましたが、相手のスクイズを冷静にさばいてダブルプレーを取って、序盤は無失点でした。
しかし、4回には味方のエラーなどで三塁にランナーを進められたあと犠牲フライで先制されました。
別海は続く5回もエラーやミスが重なって3点を失い、4点を追う苦しい展開になりました。
一方、打線は、創志学園の左投げの山口瑛太投手に序盤は完ぺきに抑えられ、4回に2番の影山航大選手がレフト前にヒットを打って、別海の甲子園での初ヒットをマークしました。
6回には一塁三塁のチャンスを作り、キャプテンで4番の中道航太郎選手に打席が回りましたが、ヒットを打てず、得点できませんでした。
打線は、創志学園の山口投手に、ヒット4本に抑えられて、三振14個を奪われました。
別海は粘りの野球でロースコアの展開を目指しましたが、終盤にも失点して、0対7で敗れました。

キャプテンの中道航太郎選手は「自分たちは守りのチームですが甲子園の舞台でいつもどおり守れず、相手の攻撃にのまれてしまいました」と悔しそうに振り返りました。
また地元の別海町で、町民などが練習環境を整えるなどのサポートをしてくれたことについては、「整えてもらったおかげで憧れの舞台に立つことができてうれしかったです。きょうも多くの人に応援してもらい、感謝の気持ちでいっぱいです」と心境を話していました。

島影隆啓監督は「1つ1つのプレーをしっかりできていたら違った展開になっていたかもしれないですが、ここまでエラーをしてしまうと勝負にならないですね」と守りの乱れに悔しさをにじませました。
アルプス席からの応援については「本当は勝つところを見せたかったですが、多くの人に支えてもらい、この舞台に立つことができて本当に幸せでした。別海は大好きなふるさとだと改めて感じることができました」と笑顔で話していました。

別海町の中心部にある生涯学習センターでは、大型スクリーンに試合の中継映像が映し出され、午前9時の試合開始に合わせて町民などおよそ400人が応援に駆けつけました。
試合は、別海が4回に先制されたあと点差を広げられ、攻撃のチャンスを作っても得点できない苦しい展開になりましたが、会場を訪れた人たちは棒状の風船をたたきながら声援を送っていました。
そして、7点を追う9回裏に最後のバッターがアウトになって試合が終わると、会場からは大きなため息がもれましたが、拍手で選手たちをたたえていました。
会場に訪れたエースの堺暖貴投手の祖父は、「孫のピッチングもよかったし、選手たちの努力が実ったと思っている。胸を張って別海に帰ってきてほしい」と話していました。
別海高校の選手に卒園生がいる地元の幼稚園の教諭は、「結果は残念でしたが、感動をもらいました。卒園生の顔には面影が残っていますが、高校生になって素敵なプレーをしていてうれしかったです」と話していました。