函館 私立高推薦入試の基準不適切 市教委が中学校5校に指導

函館市内の複数の中学校で、私立高校に生徒を推薦する際の基準に「心身ともに健全であること」などと書かれていたことがわかりました。市の教育委員会は、障害がある生徒への差別にあたるおそれがあるなどとして、関係する中学校に基準を改めるよう指導しました。

指導を受けたのは函館市内の公立中学校あわせて5校です。
函館市教育委員会によりますと、市民から中学校の推薦基準に関する情報公開請求があり、公立の各中学校が定める私立高校の推薦基準を確認したところ、あわせて5つの学校で「心身ともに健全であること」などという表現が確認されたということです。
これらの表現は、障害や持病のある生徒への差別にあたるおそれがあり、誤解を招く可能性もあるとして18日までに関係する中学校に表現を削除するよう指導しました。
「心身が健全ではない」として推薦が見送られたケースは確認されていないということですが、市教委から指導を受けた5つの中学校はすでに表現を削除したり、来年度の入試に向けて基準の変更を行うとしています。
今回指導を受けたある中学校の校長はNHKの取材に対し「いろいろな受けとめ方もあるのでほかの推薦基準などについても誤解を招かないよう確認をしていきたい」と話しています。