【滞在記・留萌市】全国から愛されるラジオ局

地域にディープな人脈をもつローカルフレンズのもとに、ディレクターが1か月滞在する「ローカルフレンズ滞在記」。3月は道北・留萌市のラジオ局を舞台にお送りします。

ディレクターが訪ねたのは「エフエムもえる」。留萌市、小平町、増毛町の各エリアに放送を届けるラジオ局です。吹雪で天候が荒れたこの日は、バスの運休情報などを伝えていました。エフエムもえるの米倉礼子さんをローカルフレンズに、地域の魅力を探っていきます。

さてラジオ局を取材していると、ひっきりなしに地域のみなさんが出入りしていることに気づきます。実はエフエムもえるは市民参加型のラジオ局。コロナ禍でステージがなくなってしまった演歌歌手や、日々の暮らしのハリとして20年も放送を続ける果樹園農家など、多くの市民が制作に携わっています。

「こちらは広島のリスナーからのお便りです」。番組は地元で親しまれているのはもちろん、スマートフォンなどを通じて全国に配信され、多くのファンを獲得しています。中には東京からわざわざエフエムもえるを訪問しにやってきた人も。「インターネットで全国の番組を聞いたが、エフエムもえるの番組はパーソナリティとリスナーの距離が近い」とその魅力を語ります。

さらに、番組に出演したいと市外からやってくる人もいます。シンガーソングライターで当麻町在住の敦賀ひろきさんもそのひとりです。自身のファンからエフエムもえるのことを聞き、出演を切望。収録ではトランスジェンダーとしての経験や苦労を話していました。「あったかい笑顔に、どんどん心許せてお話しできました」と語る敦賀さん。「エフエムもえる」は留萌市からぬくもりのある情報を全国に届けています。