函館 小学校で高齢者から地域の歴史を聞く授業

函館市の小学校で、地元の高齢者を教室に招き、郷土の歴史を語ってもらう授業が行われました。

函館市の「えさん小学校」で行われたこの授業は、ふるさとの歴史を学ぶことで地元への愛着を深めてもらおうと行われたもので3年生5人が参加しました。
授業では、長年、地元で電気店を経営する浜田克巳さん(73)が講師となり、60年ほど前から現在に至るまでの地域の移り変わりについて語りました。
この中で、浜田さんは、恵山地区の人口が1万人を超えていた子ども時代を振り返り、「魚介類の水揚げが多く、大量の砂鉄が採取できたことなどから、産業が盛んで仕事が多かった」と説明しました。
一方で、2004年に小学校が4校から1校に統合され、地元のスーパーが閉店するなど、人口減少の深刻さを語ると、児童たちはメモを取りながら耳を傾けていました。
授業のあと、参加した児童は、「自分の祖父母以外から地域について話を聞いたのは初めてです。色々知ることができて楽しいし、勉強になりました」と話していました。
浜田さんは、「一番大事なのは郷土愛で、少しでも子どもたちに伝わったのならうれしいです」と話していました。