JR花咲線 釧網線 動物衝突増で減速運転通年化へ

季節を問わず増え続ける野生動物と列車との衝突事故を防ぐため、JR北海道は花咲線と釧網線で冬のみに行ってきた減速運転を3月16日のダイヤ改正から、年間を通して行うことになりました。

JR北海道によりますと2022年度に発生したエゾシカと列車の衝突事故は花咲線では425件と、2017年度より25パーセント増えたほか、釧網線でも308件と、2017年度より57パーセント増えていて、季節を問わず増加しているということです。
こうした中、JRは衝突に伴う遅れや急ブレーキによる車輪の損傷を防ぐため、3月16日のダイヤ改正から、これまで冬のみに行ってきた早朝と夜間の減速運転を年間を通して行うことになりました。
対象となるのは、花咲線が釧路と根室の間で、早朝と夜間の上下合わせて10本、釧網線が釧路と川湯温泉の間で夜間の上下合わせて6本で、動物が多く出現する場所では、速度を2割ほど落として運転するということです。
全体での所要時間の延びは数分程度に収まる見通しだということで、JR北海道釧路支社は「お客様にはご不便をおかけしますが、ご理解下さいますようお願い申し上げます」と話しています。