ヤリイカ漁獲量大幅増 せたな町大成で前年比29倍

スルメイカの漁獲量が大きく減少する中、桧山地方など日本海側でヤリイカの漁獲量が去年と比べて大幅に増加していて、海水温の上昇や餌が増えたことが影響しているとみられています。

ひやま漁協によりますと、去年4月から先月までのヤリイカの漁獲量は152.9トンで、24.8トンだった昨年度1年間を大きく上回っています。
このうちせたな町大成では55.5トンでおよそ29倍、江差町では27.4トンでおよそ13倍、前の年よりもそれぞれ増加しています。
また、ひやま漁協全体のヤリイカの売上高は昨年度1年間より1億6000万円あまり多いおよそ1億9000万円となっています。
ヤリイカの漁獲量が大幅に増加していることについてひやま漁協は「ここまでとれたのは聞いたことがない。非常にうれしく、今後も続いてほしい」と話しています。
函館水産試験場は、桧山地方などの日本海で海水温が上昇したことや餌が増えたことで、ヤリイカの生育に適した環境になったことが理由だと分析しています。
一方、近年漁獲量が大きく減少しているスルメイカは、産卵の形態やふ化後に生息する環境がヤリイカとは異なるということで、増加の見通しは立ってないということです。