函館 津波浸水域拡大で防災行政無線増設 試験放送

函館市は、津波の浸水が想定される区域が拡大されたことに伴って、防災行政無線を増設したことから音声が十分に聞き取れるか6日、試験放送を行いました。

函館市で新たに防災行政無線が増設されたのは、西桔梗町や昭和町など3年前に新たに津波の浸水域となった地域です。
市内22か所で増設されたり改修されたりした防災行政無線の試験放送が行われ、市の職員らがスピーカーから流れてくる音声を現地で調査しました。
このうち、函館市西桔梗町では、無線から700メートルほど離れた場所で調査が行われ、測定機器を使いながら音声が十分に聞き取れるか確かめていました。
函館市災害対策課の地蔵壮騎主事は、「音声がよく聞き取れたので安心しました。津波の浸水域にいる方々に即時に広範囲に情報を伝え、早期の避難につなげたいです」と話していました。
道が公表している被害想定では、海溝型の巨大地震で津波による死者数が函館市でおよそ3万人と推計されている一方、迅速に避難すれば1割以下まで減らすことができるとされています。