“地震で消火栓使えずを想定” 海水使った消火訓練 室蘭

地震によって消火栓が使えなくなった事態を想定し、船でくみ上げた海水を使って消火活動を行う訓練が室蘭市で行われました。

室蘭港で5日行われた訓練には、市の消防本部や地元の海上保安部、それにタグボートを運用する会社などが参加しました。
訓練は、巨大地震によって、水道管が破裂し、消火栓が使えなくなった中、火災が発生したという想定で行われ、岸壁に到着した消防車と停泊している巡視船やタグボートをホースで接続し、火が出た現場に見立てた海に向けて放水を行いました。
また、船からくみ上げた海水をさらに遠くまで届けるため、消防車から20メートルほど離れた場所に水を中継する小型のポンプを設置したり、延焼を防ぐために穴のあいた特殊なホースで水の幕を作ったりするなどして、消火活動の手順を確認しました。
室蘭市消防本部警防課の坂本実課長は、「能登半島の地震では今も断水が続いている地域があるということなので、海水を有効に活用できるよう訓練を行った。大規模な地震はいつ発生するかわからないので、このような訓練に継続して取り組んでいきたい」と話していました。