森町沖合でナマコ密漁 グループのうち2人の初公判

去年12月、森町の沖合でナマコおよそ450キロを密漁したとして漁業法違反の罪に問われている密漁グループ7人のうち、2人の初公判が開かれ、検察は「密漁は組織的かつ常習的に行われていた」などと指摘しました。

いずれも函館市の外崎直樹被告(43)と花田翔磨被告(22)は去年12月、ほかの5人と共謀し、森町の沖合でナマコおよそ450キロを密漁したとして、漁業法違反の罪に問われています。4日は、被告2人の初公判が函館地方裁判所で開かれ、いずれも起訴内容を認めました。
検察は「被告人らが所属する集団は、5年ほど前から密漁を行っていた。2人は監視役だったが、潜水役、船頭など役割分担のもと、組織的かつ常習的に行われていた」などと指摘しました。
そして、検察が外崎被告に懲役1年と罰金100万円、花田被告に懲役10か月と罰金50万円を求刑したのに対して、弁護側は執行猶予付きなど寛大な判決を求めました。
一方、裁判の中で、被告らは、金に困っていたところ、知人から密漁への誘いを受けたことや、違法だという認識があったものの仕事のような感覚でやめられなかったこと、それに密漁1回あたり最高で10万円近い報酬を得ていたことなどを明らかにしました。
判決は3月19日に言い渡される予定で、密漁グループのほか5人の裁判も3月に行われます。