札商元会頭 伊藤義郎氏のお別れの会 72年五輪招致に尽力

札幌商工会議所の元会頭で、1972年の札幌オリンピックの招致にも尽力し、去年12月に96歳で亡くなった伊藤義郎氏のお別れの会が札幌市で開かれました。

伊藤氏は、1950年に大学を卒業した後、1956年に札幌市の建設会社「伊藤組土建」の社長に就任し、1994年から札幌商工会議所の会頭を7年にわたって務めたほか、1990年から20年あまりにわたって札幌証券取引所の理事長を務めるなど、道内経済の発展に貢献しました。
また、北海道スキー連盟の会長も務め、1972年に札幌で開催された冬のオリンピックの招致に尽力するなど、経済界だけでなくスポーツなどの分野でも貢献しました。
4日は、札幌市内のホテルで伊藤氏のお別れの会が開かれ、政財界やスポーツ界などから多くの人が参列しました。
この中で、札幌商工会議所の岩田圭剛会頭が「数え切れないほどの要職に誠実に、真摯に取り組み、建設業の枠を超えたスケールの大きい経済人で、北海道の歴史そのものでした」と弔辞を述べました。
会場では伊藤氏の功績を紹介する映像が上映され、参列した人たちが別れを惜しみました。
参列した道経連=北海道経済連合会の藤井裕会長は「北海道にとって大切な方であったと改めて実感した。北海道の経済のためにその思いを継いでいくことが重要だと思う」と述べました。
また、札幌市の秋元市長は「ウインタースポーツの盛んな国際都市として札幌が世界に知られるきっかけを作られた」と述べ、伊藤氏をしのんでいました。