函館バス 労使協定結ばず乗務員に時間外労働の疑いで書類送検

「函館バス」が労使協定を結ばないまま乗務員に時間外労働をさせたとして、函館労働基準監督署は1日、会社と社長など2人を労働基準法違反の疑いで書類送検しました。

書類送検されたのは函館市に本社を置くバス会社「函館バス」と、会社の社長など2人です。
函館労働基準監督署の調べによりますと、「函館バス」は3年前の令和3年4月から去年9月にかけて、「36協定」と呼ばれる労使協定を結ばないまま乗務員8人に時間外労働をさせたとして、労働基準法違反の疑いがもたれています。
事業所の中には、協定を結んでいないにもかかわらず結んだかのように装った書類を監督署に提出していたケースがあったということです。
また、協定を結んでいない時期の乗務員の時間外労働は最大で月に67時間に上っていたということです。
「函館バス」をめぐっては、労働組合が去年10月に告発状を提出し、函館労働基準監督署が聴き取りや勤務記録を計算するなどの捜査を進めていました。
社長など2人の認否については明らかにされていません。
一方、「函館バス」は「担当者が不在のため対応できない」としています。