“オス”として飼育 円山動物園のライオン「クレイ」はメス

札幌市の円山動物園で飼育されている1歳のライオンのクレイが、オスではなくメスだったことがわかりました。園は今後、クレイが生まれた動物園に戻す方針です。

札幌市の円山動物園は1日、会見を開き、これまでオスのライオンとして飼育してきた1歳のクレイがメスだったことがわかったと明らかにしました。
園によりますとクレイはおととし5月に愛媛県立とべ動物園で誕生し、生後20日の時点でオスと診断されていました。
去年10月にオスのライオンを探していた円山動物園に移りましたが、多くのオスでたてがみの成長を確認できる1歳6か月を過ぎても成長が見られなかったことなどから、血液検査を実施した結果、メスだと判明したということです。
園はとべ動物園から謝罪があったとした上で、ライオンはオスとメスで見た目が大きく異なることから両方を飼育・展示する方針で、クレイは今後、とべ動物園に戻るということです。
円山動物園の林紘太郎飼育展示三担当係長は「人工保育で育つ中でオスと判定されていたため性別を疑う動物園はない。これまでの成長段階ではオスとメスで飼育方法に変わりはなくその点は問題ないと考えている。園としてはオスのライオンを展示できるよう努力したい」と話していました。
道外から観光に来ていた20代の男性は「びっくりしました。動物のことでもまだまだわからないことってたくさんあるんだなと思いました」と話していました。
また、50代の女性は「実はメスだったという話を知って円山動物園に来ました。こちらの環境に慣れてきたと思っていたので、いなくなってしまうのは寂しいですね」と話していました。