洋上風力発電の誘致目指す留萌市で漁業との共存考える講演会

洋上風力発電の事業誘致を目指す留萌市で、漁業関係者などを対象に、発電事業と同じ海域を利用する漁業との共存について考える講演会が開かれました。

留萌市は産業の発展や留萌港の利活用のため、沖合に洋上風力発電の事業誘致を目指しています。
この事業について漁業関係者をはじめ市民に理解を深めてもらおうと、市は19日、洋上風力発電施設の周辺海域の調査を行う潜水士の渋谷正信さんを招いて講演会を開きました。
渋谷さんは長崎県の五島列島の事例を紹介し、発電施設の水中部分の設備が魚礁の役割を果たして魚が集まりやすくなるため、漁業にも相乗効果があると説明しました。
そのうえで、事業を進めるためには綿密な事前調査に加え、同じ海域を利用する漁業者の理解や協力が不可欠であり、関係者どうしでしっかりと話し合うことが重要だと指摘しました。
講演を終えた渋谷さんは「『百間は一見にしかず』で洋上風力の現場を実際に見てほしいです。市民の理解を深めるためには勉強会などを継続して行っていく必要があると思います」と話していました。
講演会を開いた留萌市の中西俊司市長は「留萌市の将来のために市民の皆さんの理解を得て、地元の漁業と洋上風力事業の共存を目指していきたいです」と話していました。