アイヌ民族の権利回復に取り組む 故差間正樹さんをしのぶ会

十勝の浦幌町のアイヌ民族の団体の代表を長く務めてアイヌ民族の権利回復に精力的に取り組み、今月亡くなった差間正樹さんをしのぶ会が18日札幌市で開かれました。

差間さんは浦幌町のアイヌ民族の団体の代表を長く務め、大学に保管されていたアイヌの人たちの遺骨の返還を裁判を通じて実現するなど、アイヌ民族の権利回復に精力的に取り組んできましたが、今月6日、病気のため73歳で亡くなりました。
18日は札幌市で差間さんをしのぶ会が開かれ、会場にはアイヌの人たちなど150人あまりが集まりました。
会では最初に黙とうを捧げたあと、差間さんが自身の生い立ちや差別を受けた経験について語る映像が上映されたほか、差間さんの団体が去年、浦幌町で開いた先住民の権利を考える国際シンポジウムに参加した海外の先住民からのメッセージも紹介されました。
また詩や絵本の作家でともにアイヌ民族の権利回復に取り組んできた宇梶静江さんが差間さんとの思い出を振り返りながら「寡黙な人でしたが気持ちでは通じ合っていたと思います。差間さんを失って残念です」と話していました。
会のあと差間さんのおいで浦幌町のアイヌ民族の団体の差間啓全さんは「このような形になり歯がゆいが、これまで築きあげたものを継続して新たに発展するようにやっていきたい」と話していました。