函館 スルメイカ漁 取り扱い量最少も価格は過去最高

今シーズンのスルメイカの漁期が1月末で終わり、函館市の市営市場で取り扱った量は317トン、1キロあたりの取り引き価格は1344円となり、これまでで量は最も少なく、価格は過去最高を記録しました。

去年6月に解禁された道南のスルメイカ漁は1月末に漁期が終わり、函館市は市営の「函館市水産物地方卸売市場」での取り扱い量と取り引き価格をまとめました。
それによりますと、今シーズンの生のスルメイカの取り扱い量は317トンで、統計を取り始めた平成17年以降、最も少なくなりました。
これはこれまでもっとも少なかった令和2年のシーズンの436トンを120トンほど下回り、ピークだった平成20年の3.5パーセントほどにまで落ち込んでいます。
これに対して1キロあたりの取り引き価格は過去最高を更新し、最も高かった昨シーズンと比べて378円高い1344円となりました。
取り扱い量が少なくなった一方、観光客の増加による需要の高まりなどが価格の高騰に影響したとみられます。
函館市は「高い海水温が減少の原因の1つと見ている。イカがこれだけとれない中でも漁業者が経営を維持していけるよう、それぞれの時期にあわせた魚の漁獲やウニ漁、コンブ養殖など、別の複数の漁業と組み合わせるよう呼びかけている」と話しています。