道南 去年の倒産件数過去10年で最多

道南で去年、1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業の数は物価や資材の高騰などを背景に、過去10年間で最も多くなりました。

民間の信用調査会社、東京商工リサーチによりますと、去年1年間に道南で倒産した企業の負債総額はおよそ33億円で、過去10年間で7番目の額となりました。
一方、去年、道南で1000万円以上の負債を抱えた企業の倒産は27件と前の年より9件増え、過去10年間で最も多くなりました。
業種別に見ますと、建設業が13件と半数近くになっていて次いでサービス業が8件、製造業が3件などとなっています。
東京商工リサーチは、倒産した企業の数が増えた背景について、資金繰りを支えてきた実質無利子・無担保の融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化するなかで、企業が物価や資材の高騰、人手不足といった問題に直面し、事業継続を断念したためだと分析しています。
その上で今後の見通しについて「業況の回復材料が少ないことから、経営再建をあきらめるケースがことしも相次ぐ可能性がある」としています