エスタ跡地などに建設のビル 完成が当初予定より遅れる可能性

札幌駅前にあった商業施設「エスタ」の跡地などに建設するビルについて、JR北海道は資材価格の高騰などの影響で完成時期が当初予定していた2028年度から遅れる可能性があると明らかにしました。北海道新幹線の札幌延伸を目指す2030年度末までには完成させたいとしています。

札幌駅前にあった商業施設「エスタ」の跡地とその隣接する地区には、延伸を予定している北海道新幹線の札幌駅に直結するビルの建設が計画されていて、今年度中の着工が予定されていました。
しかし資材価格や人件費の高騰により、当初2500億円程度と想定していた事業費が増加する見通しとなっていて、JR北海道は設計と施工を担当する清水建設と計画の見直しについて協議を続けているため着工が遅れています。
JR北海道の綿貫泰之社長は15日の記者会見で、ビルの完成時期について当初予定していた2028年度から遅れる可能性があると明らかにしました。
その上で北海道新幹線の札幌延伸を目指す2030年度末までには完成させたいとしています。
このビルは地上43階・高さおよそ245メートルと道内で最も高くなる計画ですが、建設コストの圧縮に向けた規模の縮小や2029年度を予定しているバスターミナルの完成時期などについても協議しています。
綿貫社長は「どういう形にすれば事業が成り立っていくか再検討しているところだ。新年度中には計画の見直しを決定し着工を目指したい」と述べました。