札幌 中学1年の女子生徒自殺 遺書で相手生徒ら名指し

3年前、札幌市の中学1年の女子生徒が自殺した問題をめぐり、市の教育委員会は調査報告書の黒塗り部分を修正した新たな報告書をまとめました。それによりますと、女子生徒は同じ学年の生徒から私物を隠されたり髪の毛を引っ張られたりするいじめを受けていて、相手の生徒らを名指しした遺書を残していたということです。

3年前、札幌市の市立中学校に通っていた当時1年の女子生徒が自殺した問題をめぐり、札幌市教育委員会は去年12月、いじめが原因で亡くなったとする調査報告書を公表しましたが、具体的ないじめの内容については黒塗りにされ、遺族などから改善を求める声が上がっていました。
これを受けて、市の教育委員会は黒塗りにした部分の大半を公表することに改め、修正した調査報告書をまとめました。
NHKが入手した新たな報告書によりますと、女子生徒は中学校の同じ学年の生徒から私物のスマートフォンや鍵を隠されたり、髪の毛を引っ張られたりして心身に苦痛を受けていて、こうした行為はいじめと認定できるとしています。
相手の生徒からはSNSで「死ね」などとメッセージが送りつけられ、女子生徒が見る前に気づいた親族が削除することもあったということです。
女子生徒は遺書の中でこの生徒らを名指しし、「いじめて、とても気持ちよかったでしょう。人に罪をなすりつけて楽しかったでしょう」ということばを残していたことも明らかになりました。
また、報告書は、小学校時代からいじめの被害を訴えても解決されない状態が少なくとも2年にわたって続き、教員や学校が適切に対応しなかったことも自殺につながったと厳しく指摘しています。
札幌市教育委員会は修正された調査報告書を14日、公表する方針です。