函館 高齢化などで救急要請急増 「救急隊」の体制強化へ

高齢化によりお年寄りを救急搬送するケースが相次ぐなど救急の出動要請が急増しているとして、函館市消防本部は新年度、救急隊を増員し、体制の強化を図る方針を固めました。

函館市消防本部によりますと、去年1年間の救急隊の出動件数は、これまでで最も多い1万9117件に上り、10年前の1.3倍、件数で4500件あまり増加しています。
増加の要因について、消防本部では、高齢化が進む中、お年寄りが病院に運ばれるケースが急増していて、ここ数年は、1人暮らしのお年寄りが体調を悪化させ、本人ではなく民生委員などから救急要請を受けるケースも目立つということです。
また、記録的な猛暑となった去年は、熱中症の疑いでの救急搬送が過去最多の265件に上り、ふだん救急隊でない消防署員も一時的に対応にあたっていたということです。
こうした状況を受けて、函館市消防本部は、新年度、救急隊員を5人増やし、体制の強化を図る方針を固めました。
市消防本部は関係する条例の改正案を2月、市議会に提案し、可決され次第、4月以降、運用を強化させることにしています。