室蘭の日鋼記念病院が5月末でお産対応休止へ 医師派遣終了で

高度な周産期医療を担う室蘭市の日鋼記念病院が、大学からの医師の派遣が終了することを理由に、ことし5月末でお産の対応を休止する見通しとなりました。病院側は、医師の確保に向けて関係機関と協議を続けているということです。

日鋼記念病院は、NICU=新生児集中治療室を備えるなど、高度な周産期医療を行う機関として、道から西胆振唯一の「地域周産期母子医療センター」に指定されていて、昨年度はリスクの高いケースも含め、355件のお産を取り扱いました。
しかし、常勤医4人を派遣している札幌医科大学から「派遣を6月で終了する」と伝えられたことから、ことし5月末でお産の対応を休止する見通しとなり、6月以降に出産を予定している利用者にはほかの病院を紹介しているということです。
派遣終了の理由について、札幌医科大学はNHKの取材に対し、「個別のケースには答えられない」とした上で、「地域の周産期医療の体制を守るため、関係機関と協議している」と説明しています。
また、日鋼記念病院は、「一日も早く地域の皆様にご安心いただけるよう、診療体制の継続に努めます」とコメントし、関係機関と協議を続け、医師の確保に取り組む考えを示しています。
道によりますと、このまま休止された場合、西胆振でお産ができる医療機関は、室蘭市にある製鉄記念室蘭病院の1か所のみになるということです。
日鋼記念病院がお産の対応を休止する見通しとなったことについて、地域の住民からは不安の声が聞かれました。
20代の女性は、「西胆振でNICUがあるのが日鋼記念病院だけなので、少し不安に感じます。出産できる病院が1つでは足りないので、しっかり対応できるように病院は2つあってほしいです」と話していました。
また、50代の女性は、「これから赤ちゃんを産む人が大変だと思います。常勤医の先生が総合病院にいて、いつでもお産できる体制が整うと、若い人たちも安心できると思います」と話していました。