高波で見合わせの函館線 早ければ27日日中以降の再開目指す

海岸沿いの線路が高波を受けて小樽駅とほしみ駅の間で運転見合わせが続いている函館線について、JR北海道は、高波が収まったあとに設備の点検などを行った上で安全が確認されれば、早ければ27日の日中以降の運転再開を目指すとしています。

【小樽ではバスを待つ人の長い列】
函館線は小樽築港駅と銭函駅の間で海岸沿いの線路が高波を受け、小樽駅とほしみ駅の間で、24日の夜から運転見合わせが続いています。
26日朝、小樽駅前のバスターミナルでは通勤や通学などで札幌行きの都市間高速バスを利用しようという人たちが集まり、午前7時半ごろには100人あまりの列ができていました。
バス会社によりますと、26日は通勤・通学の時間帯に札幌に向かうバスをあわせて2便増便したということです。
札幌に向かうという17歳の男性は「予定より1時間ほど早起きしたのですが、すでに30分くらい待っています。こんなに長い列は初めて見ました」と話していました。
また、札幌に通学するという20代の男性は、「いつもこのバスを使っていますが、何分のバスに乗れるか分からないし寒いので早く乗りたいです。授業にはおそらく間に合わないです」と話していました。

【JR北海道が会見「早ければ27日の日中以降の運転再開目指す」】
JR北海道26日、記者会見を開き、函館線について、海に近い下り線では▽高波が続いているため、作業員が現場に入れず設備の点検ができない上に、▽線路上に砂利や流木などが打ち上がっているため、27日朝までの運転再開は困難だとしています。
現時点で運転再開は未定だとしていますが、線路や設備などに大きな被害は確認されていないということで、高波が収まったあと、早ければ26日夜から設備の点検や漂流物の撤去作業を始め、安全が確認されれば、早ければ27日の日中以降の運転再開を目指すとしています。
この区間では去年1月にも高波を受けて電気設備が凍結し、2日間にわたって運転を見合わせました。
JR北海道工務部の向井明副部長は記者会見で「波消しブロックの設置などハード面での高波対策ができないか検討していく」と述べました。
【一時つながりにくくなったHPの列車運行情報 JR「対策取った」】
一方、25日、JR北海道のホームページの「列車運行情報」にアクセスが集中し一時的につながりにくくなったことについて、JR北海道は、原因はサーバーの容量不足ではなくセキュリティーを確認する段階で問題があったとした上で、今後、同程度のアクセスが集中した場合に備えた対策を取ったとしています。

【27日のその他の見合わせ区間】※午後8時時点。
JR北海道は暴風雪や高波の影響で、27日も一部の路線で運転を見合わせることを決めました。
27日運転を見合わせるのは、▼函館線の小樽と長万部の間で、2本の列車を除いて始発から終日、▼宗谷線は音威子府と稚内の間で始発から午後3時ごろまで、▼石北線は北見と網走の間で始発から午後5時ごろまで、▼釧網線は▽網走と摩周の間で終日、▽釧路と摩周の間の上りは始発から午前8時半ごろまで、下りは始発から正午ごろまでです。
また、26日午後8時現在、27日は釧網線で快速列車と普通列車あわせて21本の運休が決まっています。
JR北海道は、今後の天候などの状況によっては運休や遅れが拡大するおそれがあるとして、最新の運行状況をホームページなどで確認するよう呼びかけています。