センバツ高校野球は北海と別海 別海は「21世紀枠」で初出場

ことし3月に甲子園球場で開かれるセンバツ高校野球の出場校32校が26日決まり、道内からは北海高校と別海高校が出場することが決まりました。
北海は去年秋の北海道大会で優勝し、センバツ高校野球の出場は3年ぶり14回目。
別海は、困難な状況を克服して、好成績を残したチームなどが対象となる「21世紀枠」で候補校9校の中から選ばれる2校に入り、春夏通じて初めての甲子園出場が決まりました。

【初出場の別海高校 町の特産品で祝杯!】
「21世紀枠」で選ばれた別海高校は、北海道東部にある道立の高校です。
26日の出場校の発表では、選手や保護者、それに生徒たちが体育館に集まって、インターネットの中継で発表の様子を見守り、学校名が読み上げられると、選手たちはいすから立ち上がって輪になって喜んでいました。
そして、選手全員で「甲子園行くぞ」と声をあげたり、町の特産の牛乳で乾杯したりして、喜びを表していました。
別海の選手たちは、室内練習場がないなか、厳しい寒さとなる冬は、農業用ハウスでバッティング練習を行うなど、限られた練習環境で工夫した内容で力をつけてきました。
去年秋の北海道大会では選手16人ながら勝ち進んで、初めてベストフォー入りを果たして、酪農と漁業が盛んな人口1万4000人あまりの町を盛り上げたことも選出の理由にあげられました。
キャプテンの中道航太郎選手は「目標だった甲子園への出場が決まり、とてもうれしい。全力疾走や大きな声で、町民の皆さんを元気づけるプレーをしたい」と話していました。
島影隆啓監督は「小さな町の小さな学校の生徒たちが、本当に大きい夢をかなえてくれた。町民のみなさまにも感謝しながら、甲子園で別海の野球をしたい」と話していました。
【別海の住民からも祝福】
別海のセンバツ出場の決定を受け、地元の別海町の住民からは祝福の声があがりました。
部員たちと交流があるという50代の女性は「とても感慨深い。身近な存在の生徒たちが大舞台に挑戦すると考えるともっともっと応援したい」と話していました。
また、別海高校の卒業生だという会社経営の70代の男性は「ただただ喜びだ。横断幕を作って会社に掲げて応援したい」と話していました。
また、別海町役場は電光掲示板に「出場おめでとうございます。甲子園での活躍を期待します」というメッセージを流して出場決定を祝ってしました。

【北海高校「優勝を目標に」】
北海は去年10月に行われた秋の北海道大会の決勝で東海大札幌高校と対戦し、延長タイブレークの末に勝って優勝を果たし、センバツ高校野球の出場が有力になっていました。
選手たちは26日、選考結果が発表されたインターネットの中継を見守り、学校名が読みあげられると、笑顔で拍手をして、3年ぶり14回目の出場決定を喜んでいました。
このあと選手たちは雪が降り積もる高校のグラウンドにユニフォーム姿で出て、「センバツ行くぞ」と全員で声をあげたり、記念撮影をしたりしました。
キャプテンの金澤光流選手は「塁に出ているランナーは全員ホームにかえす気持ちで打席に立って、優勝という目標に向かってチーム一丸となって頑張りたいです」と話していました。
秋の北海道大会の決勝でも登板した1年生の松田収司投手は、「小さいころから憧れていた甲子園で緩急をつけたピッチングで優勝を目指します」と話していました。
平川敦監督は「冬は重点的に体力の強化に取り組んできたので、大会に向けては打撃を強化していきたい。日本一を目指して夏につながる大会にしたい」と話していました。
センバツ高校野球は3月8日に組み合わせ抽せんが行われて、18日に開幕します。