阿寒湖畔のスキー場で訓練 ゲレンデでけが人 どう救助する

スキー場での重傷事故への対応力を高めようと、消防とスキー場のパトロール隊が連携して脊髄損傷を負ったスキーヤーの救助方法を学ぶ訓練が行われました。

24日、釧路市阿寒町にある国設阿寒湖畔スキー場で行われた訓練には、消防の救助隊員とスキー場のパトロール隊員あわせて16人が参加しました。
訓練は、スキー客2人がゲレンデの中腹で衝突し、そのうち1人に脊髄損傷のおそれがあるという想定で行われました。
通報を受けた隊員たちは、ふもとからスノーモービル2台で事故現場まで駆け上がったあと、負傷者の容体を確認しました。
そして、手足のしびれや脱力感があることから脊髄損傷の恐れがあると判断した隊員たちは、バックボードと呼ばれる板で負傷者の体を固定して振動が伝わらないようにふもとまで搬送していきました。
このスキー場では、これまでに脊髄損傷を引き起こす大きな事故はなかったことから、経験や専門的な知識が不足しているとして、パトロール隊は消防と連携して救助を迅速に行いたい考えです。
国設阿寒湖畔スキー場の小林道之副所長は「けがの状態によっては私たちでは対処できないこともあるので、消防との連携が確認できてよかった」と話していました。
釧路市西消防署阿寒湖温泉支署の清田拓也専門員は「重大事故が起きた場合は訓練のようにパトロール隊と共同で救助したい」と話していました。