地域防災のシンポジウム 「日常生活でも災害への備えを」

能登半島地震で災害への備えの大切さが改めて浮き彫りとなる中、地域の防災力を高めようと、室蘭市でシンポジウムが開かれ、専門家が、日頃食べているものを少し多めに買って備蓄しておくなど、日常生活の中でも備えを進めることの重要性を訴えました。

このシンポジウムは、室蘭市と地元の町内会連合会が開いたもので、防災教育が専門の東北学院大学の定池祐季准教授が地域の防災をテーマに講演を行いました。
この中で、定池准教授は、能登半島地震での被害に触れつつ建物の耐震化や避難訓練など、あらかじめ災害を想定した取り組みだけでなく、日常生活の中で防災にもつながる取り組みを進めることの重要性を訴えました。
その例として、▼備蓄できる缶詰や水などを少し多めに買い置きし、消費しながら買い足していくことや、▼停電の際に使えるようにキーホルダーに小型のライトを付けておくことなどを挙げました。
また、胆振東部地震が起きた際に、住民どうしのつながりが強かった厚真町の地区では支援活動がスムーズに行われたことを例にあげ、日頃からの交流が大事だと呼びかけていました。
参加した室蘭市の60代の女性は、「地域のつながりがとても大事だと理解できました。私も何ができるのか考えたいです」と話していました。