道内からも被災地に23チームの「DMAT」 その活動状況は

能登半島地震の被災地に道内からも災害派遣医療チーム「DMAT」として、これまでに23チームが派遣され、医療支援にあたっています。被災地での医師たちの活動状況を取材しました。

札幌医科大学では震度6強を観測した石川県珠洲市に、医師や看護師など6人が今月7日から1週間派遣され、17日に現地での活動を報告しました。
このチームは、避難所や高齢者施設などの対応にあたったということで、札幌医科大学の高度救命救急センターの郭光徳医師は、「土砂が崩れたりして道路が寸断されるなど、現地に向かうまでに時間がかなりかかった。感染症の患者が想像以上に多く北海道でも同様の災害が起こった場合を想定した対策が必要だ」と話しています。
また北海道大学病院のDMATは、今月8日から5日間、穴水町に派遣され、町内の総合病院で、避難所から搬送されてきた新型コロナやインフルエンザなど感染症にかかった高齢者の対応にあたりました。
災害関連死を防ぐため、高齢者や介護が必要な人たちを医療態勢が整った金沢市の医療機関に搬送する対応もあったたということです。
道路が陥没したりひび割れたりしているため搬送には通常1時間ほどのところを2時間以上かかったケースもあったということです。
派遣された北大病院救命救急センターの吉田知由医師は、「断水により避難所の衛生環境が悪化していることが、感染症の拡大につながっている。冬場は感染症が流行しやすいこともあり、支援が遅くなることも想定し寒さ対策や感染症を防ぐための水の備えが改めて必要だと感じた」と話していました。
道は来月4日まで被災地にDMATを派遣し、医療支援を続けることにしています。