根室 巨大地震津波から住民守る講師の養成講座

巨大地震や津波からより多くの命を守ろうと、素早い避難の重要性を地域の住民に伝えるための講師を養成する講座が根室市で開かれました。

この講座は道が初めて開き、16日は、根室地方の自治体の職員や地域の防災活動を担う「北海道地域防災マスター」などおよそ30人が参加しました。
講座では道危機対策課の職員が、浸水のイメージ画像やそれぞれの自治体のハザードマップを動画で示しながら、想定される被害や避難する際のポイントを説明しました。
そして、みずからの命を守るためには一人ひとりが素早い避難に対する意識を高めることが大事だとして、今後は参加者が講師となってそれぞれの地域で学んだことを住民に伝えてほしいと呼びかけました。
参加した根室市消防本部の40代の消防職員は「日頃の実務では分からない話も聞けて有意義だった。消防団のメンバーにも内容を共有した上で市民に伝わるようにしたい」と話していました。
千島海溝沿いの巨大地震が起きた場合、道東沿岸には最大で20メートルを超える巨大な津波が押し寄せることが懸念されているだけに、道危機対策課の葛西忍課長補佐は「自分ごととして捉えてもらうことが避難行動につながると思う。この講座を草の根の周知活動につなげてほしい」と話していました。