阿寒湖のマリモ 現状と課題を地元向けに説明会

国の特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」の現状と保全に向けた課題を有識者が地元の住民らと共有する説明会が釧路市で開かれました。

10日、釧路市の阿寒町で開かれた説明会には地元の住民や行政の関係者らおよそ50人が参加しました。
講演では、研究者などで作る釧路国際ウェットランドセンター阿寒湖沼群・マリモ研究室の若菜勇室長が、大きい球状のマリモの群れは世界でも阿寒湖でしか見られないが、生育環境が悪化したことで破損したり群れが縮小したりして危機的な状態にあると指摘しました。
背景には、水草が増加したことで湖の水の動きが穏やかになり、マリモが十分回転できなくなったことが考えられるということで、水草の適切な刈り取りがマリモの生育状況の回復に役立つと強調していました。
説明会を主催した阿寒観光協会まちづくり推進機構の松岡尚幸理事長は「地元の我々が1番現状を理解をしておく必要があるので、研究者と情報共有をしたうえで、果たすべき役割をしっかりと果たしマリモを守っていきたい」と話していました。