道が積極的にクマ駆除へ 保護重視の姿勢から方針を転換

クマの被害にあった人が過去最悪となる中、道は市街地への出没を減らそうと、保護を重視する姿勢から積極的に駆除する方針に転換し冬眠しているメスのクマなどの駆除を進めることにしています。

今年度、全国でクマの被害にあった人は過去最悪となっていて、道内でも釣りや登山をしていた人がクマに襲われて死亡したり学校や住宅の近くで目撃情報が相次いだりして不安が広がっています。
道内のヒグマの数は2020年度の推定で1万1700頭と、この30年で倍増していて、道は保護を重視してきたこれまでの姿勢を転換し今後は積極的に駆除する方針です。
具体的には市街地に出没するクマを減らすため2月から5月にかけて人里の近くで冬眠しているメスのクマなどを駆除する「春期管理捕獲」を拡大し、2024年からハンターの出動経費や報奨金などを支援することで道内の40市町村での実施を目指しています。
また昨年度から運用されている「ヒグマ管理計画」を見直すことにしていて、駆除の数値目標を地域ごとに設定することや、市街地との距離などで対策を強化するエリアを分けることなどを検討しています。