帯広・函館・砂川の3病院で新たに「がんゲノム医療」可能に

がん患者の遺伝子をもとに1人1人に最適な治療薬を選ぶ「がんゲノム医療」が、ことしから十勝地方などの3つの医療機関でも受けられるようになります。

「がんゲノム医療」は患者のがん細胞の遺伝情報を解析して1人1人に最適な治療薬を選ぶ新しい医療で、国のがん対策の基本計画の柱のひとつに掲げられていいます。
対象となるのは、手術や抗がん剤などの標準的な治療を終えた後、有効な治療法が見つからないがん患者で、国が指定する専門的な知識のある医師や必要な医療機器などが整備された医療機関でのみ受けることができます。
道内では北海道大学病院が「がんゲノム医療中核拠点病院」に指定されているほか11の医療機関が連携病院となっていて「がんゲノム医療」を受けることができますが、札幌市に集中しているため患者のアクセスが大きな課題となっています。
このため国は、ことしからJA北海道厚生連帯広厚生病院、市立函館病院、砂川市立病院の3つの医療機関を北海道大学病院の連携病院に指定することを決めました。
北海道大学病院がん遺伝子診断部の大原克仁医師は「住んでいる場所によって受けられるはずのがん医療が受けられないことは大きな問題だ。がん治療に格差が起きないよう取り組んでいきたい」と話しています。