知床のクマ駆除 2023年は過去最多 11月までに182頭

令和5年に世界自然遺産の知床で駆除されたクマの数は11月までに182頭にのぼり過去最多となっています。

世界遺産の知床のクマについて、国や道などは2012年、クマとの共存を目的に保護管理方針を定めて、市街地に繰り返し出没するなど人に危害を加えるおそれがあるとして駆除されたクマの数を調査しています。
環境省釧路自然環境事務所によりますと、知床半島にある斜里町と羅臼町、それに標津町の3町でことし、11月28日までに駆除されたクマの数は182頭でした。
これは過去最多だった2015年1年間の73頭をすでに大きく上回り過去最多となっています。
内訳は、斜里町が95頭、羅臼町が72頭、標津町が15頭となっています。
釧路自然環境事務所によりますと近年、クマの数が増加傾向にあることに加え、2023年はエサとなるハイマツやサケなどが少なかったことが影響した可能性があるということです。
釧路自然環境事務所は「知床ではどこでもクマと遭遇する可能性があるためクマスプレーなどを持ち歩き1人で行動しないなどの対策を徹底してほしい」と話しています。