“パワハラのみ原因の賠償応じず” 道に主張撤回申し入れ

4年前に道立江差高等看護学院の男子学生が自殺した問題をめぐり、道が教員のパワーハラスメントのみを原因とする損害賠償には応じられないと主張していることを受けて、保護者でつくる団体は主張を撤回することなどを求める申し入れ書を提出しました。

江差高等看護学院の男子学生が自殺した問題では、第三者委員会が教員3人のパワーハラスメントが自殺に関連しているとする調査報告をまとめ、道はことし5月、遺族に直接謝罪したほか、損害賠償に向けた示談交渉を行っています。
この中で、道がパワーハラスメントのみを原因とする賠償には応じられないと主張していることから、25日、学生の保護者でつくる団体のメンバー4人が道庁を訪れ、担当者に申し入れ書を手渡しました。
申し入れ書では道に対し、これまでの主張を撤回することと鈴木知事が謝罪することを求めています。
道の担当者は「申し入れの内容はきちんと知事に伝える。双方の弁護士で協議しているため具体的な話はできないが、遺族の意向を丁寧に聞き誠意を持って対応していく」と応じました。
このあと団体のメンバーの1人は「知事はことの重大さをわかっていない。交渉を弁護士任せにするのではなく、知事自身の謝罪と対応を求めたい」と話していました。