岩見沢など道内各地で大雪 交通機関や市民生活に大きな影響

冬型の気圧配置の影響で、日本海側を中心に雪が降っていて、岩見沢市では、24時間の降雪量が70センチを超える大雪となっています。気象台は、日本海側では23日夕方にかけて、大雪による交通への影響に十分注意するよう呼びかけています。

札幌管区気象台によりますと、冬型の気圧配置が続いている影響で、道内は日本海側を中心に雪が降っています。
22日午後4時までの24時間に降った雪の量は、▼岩見沢市で73センチ、▼新篠津村で61センチ、▼石狩市厚田で49センチなどとなっていて、岩見沢市では、1999年に統計を取り始めて以来、24時間の降雪量としては最も多くなりました。
日本海側では、23日にかけて断続的に強い雪雲が流れ込み、冬型の気圧配置の強まりの程度によっては、警報級の大雪となるおそれがあります。
日本海側23日午後6時までの24時間に降る雪の量は、多いところで50センチと予想されています。
気象台は、日本海側では23日夕方にかけて、大雪による交通への影響に十分注意するとともに、吹雪や吹きだまりによる交通への影響や雪崩にも注意するよう呼びかけています。
【記録的な大雪の岩見沢市 市民生活に大きな影響】
岩見沢市では、21日の午後から雪が降り続き、22日午前11時までの24時間の降雪量は73センチと1999年に統計を取り始めて以来、最も多くなりました。市内では列車やバスの運休をはじめ、雪かきなどへの対応で生活に大きな影響が出ています。
JR岩見沢駅では、大雪の影響で隣接する車庫から車両を出すことができず、函館線を走る普通列車などが運休しました。
車庫の前ではJRの社員たちが機械を使って除雪作業を行うなど対応に追われていました。
市内を走る路線バスも、大雪で道幅が狭くなるなどした影響で安全な運行ができないとして、ほぼすべての路線で終日、運休になり、札幌市などと結ぶ都市間高速バスも運休になりました。
岩見沢ターミナルでは、「運休」と書かれた案内を確認したあと、引き返す人もいて、20代の女子学生は、「バスがなくて家まで帰れずに困っています。車でも15分はかかるので、タクシーでこれから帰る予定です。これほど雪が降ったのは久しぶりで驚きました」と話していました。
札幌市に向かう予定だった60代の女性は「普段利用しているJRが運休していて、バスも止まってしまったので困っています」と話していました。
また、22日は岩見沢市が行っているゴミの収集作業が中止になり、集積場にはゴミ袋が残されたままになっていて、市は23日以降、順次収集する予定としています。
【留萌 中心部走るバス連日運休 タクシーもすぐに配車できず】
また、記録的な大雪となっている留萌市では22日午後5時時点の積雪が1メートル1センチと、今シーズン初めて1メートルを超え、平年の3倍以上になっています。
この大雪で、市内でバスを運行している「沿岸バス」は安全に運行できないとして、路線バスのうち市の中心部を走る「留萌市内近郊線」を6日連続で運休しています。
また留萌市内で唯一のタクシー会社には、バスを利用して病院に通う人などから配車を依頼する電話がひっきりなしに入っていて、中には数時間待ってもらう場合もあるということです。
【礼文島唯一の公共交通のフェリー 欠航続く】
礼文島の住宅街ではところどころに人の背丈を超える雪山ができていて、自宅の前や車に積もった雪の除雪に追われていました。
暴風雪のため、島外の稚内港とを結ぶ唯一の公共交通機関のフェリーは21日から欠航が続いています。
礼文島の香深港にある旅客ターミナルはフェリーを待つ人の姿はなく閑散としていて、運航情報を伝える電光掲示板に「欠航」の文字が並んでいました。
フェリー会社の「ハートランドフェリー」は23日の運航について今後の海上の状況をみて判断するとしていて、ホームページなどで最新の情報を確認するよう呼びかけています。
【JRも運休相次ぐ 23日も一部で運休など】
JR北海道によりますと、大雪の影響で22日午後3時45分現在、特急列車8本と普通列車152本の合わせて160本が運休となっています。
また▽室蘭線は岩見沢と追分の間で、▽石勝線は南千歳と新夕張の間で普通列車が22日は終日運転を見合わせるほか、▽留萌線は全線で22日は終日運転を見合わせます。
札幌から岩見沢に向かう最終列車が22日は17分繰り上げとなり、札幌駅を午後11時42分に発車する列車が最終になります。
一方、快速エアポートは通常どおり運行しているということです。
この大雪の影響で23日は、▽室蘭線が追分と岩見沢の間で終日、▽留萌線が全線で始発から午後0時半ごろまで運転を見合わせます。
大雪の影響で、▽函館線で3本、▽室蘭線で15本▽留萌線で5本の合わせて23本の普通列車が運休や部分運休になるということです。
一方、23日は札幌圏でも函館線や千歳線で午前中に一部の列車が運休になる見通しで、決まり次第、発表するとしています。