根室の北方領土出前講座 中標津の高校生が講師に

北方領土返還運動の担い手確保が課題となる中、道東の中標津町の高校生が根室市で行われた領土問題の出前講座で講師を務めました。根室市以外の高校生が講師を務めるのは珍しいということです。

21日、根室振興局で行われた出前講座には北方領土の元島民や道の職員などおよそ60人が参加しました。
この中で、根室高校の部活動「北方領土根室研究会」の3人に加えて、中標津農業高校の2年生の柴田あかりさんが講師を務めました。
柴田さんは北方四島の歴史をテーマに、昭和初期には水産業でにぎわっていたことなどを当時の写真を示しながら説明していました。
これまで出前講座は根室高校の生徒が行ってきましたが、根室振興局によりますと、ほかの高校の生徒が講師となるのは珍しいということです。
中標津町から参加した元島民2世の女性は「とても上手で分かりやすく、北方領土に関係のない人が聞いても分かってもらえると思う。ぜひ中標津でも出前講座をしてほしい」と話していました。
柴田あかりさんは「すごく緊張しました。もっと経験を積んで、北方領土を知ってもらえるような活動を伝える側として続けていきたい」と話していました。