道内各地で「低緯度オーロラ」目撃 夜空を薄い赤色に染める

道北の名寄市で1日夜、低い緯度で発生する「低緯度オーロラ」が観測され、地元の天文台が夜空がオーロラの光でうっすらと赤く染まる様子を撮影しました。このほか、1日夜はSNSに道内各地で「低緯度オーロラ」を目撃したという情報や映像が相次いで投稿されました。

オーロラは太陽の表面で起きる爆発現象「フレア」で吹き出した電子が地球の上空の空気の分子にぶつかって光る現象で、規模の大きい「フレア」が起きると北海道のような緯度の低い場所でもオーロラが観測されることがあり、「低緯度オーロラ」と呼ばれています。
名寄市の「なよろ市立天文台」は、11月29日に「フレア」が発生したことから観測を続けていたところ、1日午後10時ごろ、北の空がオーロラの光で薄い赤色に染まる様子が確認できました。
天文台によりますと、北極圏や南極圏のオーロラの色は青や緑ですが、「低緯度オーロラ」はうっすらと赤く見えるのが特徴で、名寄市でのオーロラの撮影は2015年以来、8年ぶりだということです。
このほかにもSNSには道内各地で「低緯度オーロラ」を目撃したという投稿が相次ぎました。
星空写真家のKAGAYAさんがオホーツク海側の美幌町で撮影した写真には夜空をピンク色に染めるオーロラが鮮明に捉えられています。
道内では、2023年に入り十勝の陸別町で2月と4月、そして11月の3回、「低緯度オーロラ」を観測しています。
「なよろ市立天文台」によりますと、2025年にかけて太陽の活動が活発化していくため、今後もオーロラを観測できる可能性があるということです。