函館 高龍寺釈迦涅槃図の修復資金1600万円集まる

函館市で最も古い寺、高龍寺が所蔵する釈迦が亡くなるときの様子を描いた「釈迦涅槃図」について、修復の資金を募るクラウドファンディングが締め切りとなった30日までに目標額を超える1600万円に達しました。

函館市の高龍寺が所蔵する「釈迦涅槃図」は江戸時代後期の松前藩の家老で、画家の蠣崎波響が描いたもので、道の有形文化財に指定されています。
寺によりますと、およそ120年前に行った修復作業以降、絵の劣化や傷みが激しくなっていて、修復にはおよそ1500万円かかる見通しですが、文化庁は財政的な理由から修復にかかる助成金を支出できないとしているということで寺は10月からクラウドファンディングで資金を募っていました。
その結果、締め切りとなった30日までに、目標額を超える1600万円あまりが集まりました。
寺は、横浜市の業者に絵を送り、修復に向けた調査を開始したということです。
高龍寺は「これだけのご縁に支えられていることを改めてありがたく思っています。『釈迦涅槃図』を未来に残す責任を果たせそうです」と話しています。