陸別町の小学校でクマ出没の想定で対応訓練

道内各地でクマによる被害が相次ぐ中、十勝の陸別町では、小学校にクマが現れたという想定で、町や警察などによる合同の対応訓練が行われました。

27日、陸別町の陸別小学校で行われた訓練には、全校児童およそ80人と町や警察、猟友会の関係者など、合わせて100人が参加しました。
訓練は、小学校の休み時間中に校庭の草むらからクマが現れたという想定で行われ、校庭にいた児童たちはクマを刺激しないよう、教員の指示に従って、落ち着いた足取りで校舎に避難しました。
そして、学校から連絡を受けた警察官や猟友会のメンバーらが現場に駆けつけ、ロケット花火を使ってクマを追い払う動作を確認しました。
このあと、児童たちは体育館での寸劇を通して、クマに出会った時は▼クマから目を離さずにゆっくりと後ずさりして離れることや▼クマを刺激しないことが大切だと学んでいました。
参加した6年生の児童は「実際に見たらパニックになってしまうかもしれないが、冷静になって襲われないようにしたい」と話していました。
警察のまとめによりますと、道内では、今年に入り、クマの目撃などの通報件数が先月末時点の速報値で3720件と、去年の年間の通報件数を超えていて、対策が急がれています。
本別警察署陸別駐在所の田中裕樹所長は「きょう学んだことをしっかり頭に入れて、実際に遭遇した時に慌てず対応してほしい」と話していました。