函館のスルメイカ取扱量10月過去最低更新 記録的不漁続く

先月、函館市の市営市場でのスルメイカの取扱量は、10月としては過去最低だった去年をさらに下回り記録的な不漁が続いています。

道南のスルメイカ漁は6月に解禁され、函館周辺の港では水揚げが最盛期に入っています。
函館市によりますと、「函館市水産物地方卸売市場」での先月の生のスルメイカの取扱量は77トンと、10月としては記録が残る平成17年以降で最も少なかった去年を15トン下回り過去最低を更新しました。
ピークだった15年前の10月のおよそ4%にとどまり、依然として記録的な不漁が続いているほか、大きさも例年に比べて小ぶりなものの割合が高いということです。
一方、観光需要の回復などによってスルメイカの平均単価は上昇していて、先月は1キロあたり1250円と10月としては過去最高を更新しました。
こうした状況について函館市水産課は「危機感は持ってはいるものの、スルメイカの資源量の減少は東シナ海や南シナ海などで海水温が上昇し、産卵に適した環境が狭まっていることが要因とみられていて、正直打つ手がない状況だ。ヤリイカを代用するなどして函館の観光資源を維持していきたい」と話しています。