タンチョウ死骸から高病原性鳥インフル ことし4例目 道東

道東の標茶町と別海町で先週、相次いで見つかった国の特別天然記念物、タンチョウの死骸から、いずれも高病原性の鳥インフルエンザウイルスが確認されました。タンチョウの感染確認はことし4例目となり、関係者は警戒を強めています。

道によりますと、今月14日に標茶町内、15日に別海町内で、それぞれタンチョウ1羽が死んでいるのが見つかり、国立環境研究所で遺伝子検査を行ったところ、22日、いずれも致死率の高い高病原性の「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが確認されたということです。
いずれも▼死骸が見つかった場所から半径3キロの圏内に大規模な養鶏場はなく、▼周辺で野鳥が大量に死んでいるといった異常もみられていないということです。
国の特別天然記念物で絶滅危惧種のタンチョウが高病原性の鳥インフルエンザウイルスに感染したのは、去年はじめて1例が確認されましたが、ことしはすでに4例になります。
タンチョウの多くは、冬、釧路地方の大規模な給餌場、5か所に集まりますが、密集による感染拡大を防ぐため、道や国は、この5か所について、23日以降に予定していた給餌の開始を来月5日以降に延期します。
道は、▼野鳥が死んだり衰弱したりしているのを見つけても素手で触らず、▼養鶏場などでは衛生管理や消毒を徹底するよう呼びかけています。