旭川市 夫婦殺傷事件 検察“犯行は残忍” 懲役25年を求刑

2022年、旭川市で自宅を訪ねてきた夫婦を殺傷した罪に問われている58歳の被告の裁判で、検察は「犯行は極めて残忍で反省の態度がない」などとして懲役25年を求刑しました。

旭川市の無職、川口和人被告(58)は2022年9月、子どもが被告に叱られたことを知り、詳しい事情を聞こうと訪ねてきた当時32歳の男性をナイフで刺して殺害したほか、男性の妻にもけがをさせたとして殺人と殺人未遂の罪に問われています。
22日、旭川地方裁判所で開かれた裁判で、検察は「被害者を何度も刺すなど強い殺意があったことは明らかであり、犯行は極めて残忍で悪質だ。反省や謝罪のことばが一切なく、重大な結果を受け止めようとしない態度には怒りを禁じえない」などとして懲役25年を求刑しました。
一方、弁護側は「被告は被害者の男性から危害を加えられるという恐怖に支配され、急性ストレス反応を起こした。危険が差し迫っていると誤解したことによる過剰防衛であり、殺すつもりは全くなかった」などと主張し、起訴された内容を否認しました。
判決は12月1日に言い渡される予定です。