紋別沖3人死亡漁船事故 ロシア人船員側の控訴棄却 札幌高裁

おととし紋別市の沖合で毛ガニ漁船とロシア船が衝突し3人が死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われたロシア人の船員の2審の裁判が21日開かれ、札幌高等裁判所は船員側の控訴を退け、1審に続き禁錮3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。

おととし5月、紋別市の沖合で毛ガニ漁船の「第八北幸丸」とロシア船「AMUR」が衝突し、転覆した漁船の乗組員3人が死亡しました。
この事故で「AMUR」の当直責任者だったロシア人船員のパーベル・ドブリアンスキー被告(40)は衝突を防ぐための注意を怠ったとして、業務上過失致死などの罪に問われました。
1審の旭川地方裁判所はことし4月、禁錮3年、執行猶予5年を言い渡し、船員側が控訴していました。
21日、札幌高等裁判所で2審の裁判が開かれ、検察は控訴を退けるよう求めました。
札幌高等裁判所の成川洋司裁判長は「判決に不合理なところはない」などとして、1審に続いて禁錮3年、執行猶予5年を言い渡しました。