公立芽室病院 訪問看護車購入にクラファン活用

十勝の芽室町の公立病院が、天候に左右されず利用者のもとに出向くため、訪問看護専用の四輪駆動車を導入する費用をクラウドファンディングで募っています。

芽室町の公立芽室病院は、地域に密着した病院を目指し、4年前から訪問看護事業を行っていて、去年には、24時間体制の訪問看護ステーションを開設して在宅医療に力を入れています。
21日は、町内でひとり暮らしをする90代女性の自宅に看護師が自ら車を運転して訪問し、健康状態の観察や薬の管理などをしていました。
病院によりますと、高齢化やコロナ禍の影響で訪問看護の需要は年々高まり、昨年度の利用者数は463人と前の年度の1.5倍近くに増えていて、現在は月に40人ほどが利用しています。
一方で、看護師の移動手段が課題です。病院には訪問看護専用の車はなく、車両をリースしたり、事務職員が使う車を利用させてもらったりしている状態で、新たな車両の確保が必要となっています。
また、過去には大雪が降った際に、訪問先に向かう途中で車が動けなくなってしまうトラブルがあったということで病院では訪問看護専用の四輪駆動車2台を導入する費用600万円を、クラウドファンディングで募っています。
公立芽室病院で訪問看護を担当する中山友佳看護師は「遠方の利用者も増えており、どうしても車が必要な状況です。医療者が訪問し、安心して過ごせる体制をつくることで、地域に長く住んでもらえるようになり、地域への貢献にもつながると思っています」と話していました。
寄付は11月末まで、専用サイトの「READYFOR」と病院の窓口で受け付けています。